[Bio-Edu] Fcエフェクター活性 – ADCC活性を増強するafucosylation技術 [2020/05/22]

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Bisecting GlcNac

β-1, 4-mannosyl-glycoprotein 4-β-N-acetylglucosaminyltransferase (GnT-III)は、普通CHO細胞では発現されません。

以下の2つの過剰発現のCHO細胞株は、抗CD20抗体GA101の宿主株として成功しています。最高レベルの(1) bisecting、(2) afucosylated glycansを、IgGで実現しました

  • GnT-IIIの過剰発現
    • これのみでCHO細胞でのFcコアのフコシル化が減少
  • Golgi α-mannosidase II (αManII)の過剰発現

GnT-IIIは、以下を触媒します。

  • 以下を結合 (β1,4)させて、bisecting GlcNAcを作る
    • GlcNAc
    • N-glycansのtrimannosyl coreのβ結合型mannose

GDP-フコース de novo経路

[GDP-fucose de novo(advice)経路]では、GDP-mannoseは、GKDMに変換される。

  • GDP-mannose → (GDP-mannose-4,6-dehydratase)→ GDP-4-keto-6-deoxy mannose (GKDM)
  • GKDM → (several downstream emzymatic reactions) →GDP-fucose

[バクテリア]では、GKDMはGDP-rhamnose形態に還元できます。GDP-rhamnoseは、細菌の一般的な細胞膜表面グリカンの1種です。

  • GKDM → (GDP-4-keto-6-deoxy mannose reductase (RMD) )→ GDP-rhamnose

[CHO細胞]の細胞質内に、このRMDを異種発現することで、[GDP-Fucose de novo経路]がバイパスされるため、afucosylated IgGが作られます。最終産物であるGDP-rhamnoseは、GMDの阻害剤である可能性があります。

  • GKDM → (GDP-4-keto-6-deoxy mannose reductase (RMD) )→ GDP-rhamnose

フコシル化阻害剤

遺伝子改変ではないアプローチとして、Okeley et al.による阻害剤研究があります。

  • 2-fluorofucose
  • 5-alkynylfucose

その作用機序は、以下のことが考えられます

  • 細胞内GDP-fucoseの枯渇化 → de novo経路の遮断
  • FUT8の阻害

植物細胞と後処理

植物細胞の利用

植物細胞では、以下の糖鎖が欠落します。

  • α1,6-fucose
  • β1,4-galactose
  • α2,3-sialic acid

植物細胞では、通常、N-glycanは、(1)以下の糖鎖が付加されますが、(2)大きな糖鎖(哺乳動物でも稀に見られる)が付加されることもあります。

  1. Man3GlcNAc2コアに以下のもので糖鎖修飾
    • β1,2-xylose ( mammalian では不要であり免疫原性がある)
      • コアxhloseは、献血ドナーから抗体が検出される
    • α1,3-fucose
      • この糖鎖を含むGnGnXF3構造(免疫原性)
      • コアα1,3-fucoseは、健常人献血ドナーから抗体が検出される
  2. Large complex type N-glycans
    • Lewisa構造
      • α1,4-fucose
      • β1,3-galactose
Strategy to overcome this immunogenicity

植物由来の糖鎖の免疫原性を克服するには、以下戦略があります。

  • RNAi knockdown of α1,3-fucosyltransferase (FucT) in plant
  • β1,2-xylosyltransferase (XylT) in plant
  • FucT/XylT-knowckout lines

水草のLemna minorで作ったafucosylated anti-CD30 monolclonal antibody

  • 得られたG0構造のこの抗体は、CHO細胞由来と比べてADCC活性が改善されました

Anti-HIV 2G12 from XylT/FucT – knockdown N.benthamiana

  • 得られたG0構造は、N-acetylglucosamine末端において、以下の糖鎖を欠落してさせることができました
    • xylose
    • α1,3-fucose

付加糖鎖を後処理で除去

  • endo-β-N-acetylglucosamidaseなどのEndo SでN-glycanを切断
  • その後、exoglycosidaseであるfucosidaseで、core fucoseを除去
  • 残ったmono-GlcNAcは、不均一であるので、desialylated complex型のoxazolineの存在下、Endo Sベースのglycosynthases(グリコシンセターゼ)によるtransglycosylation (糖転移反応)を行う
  • この方法は、コストがかかります