LNPの組成
次に紹介する参考文献では、以下の原材料でLNPを作っています。
- 1,2-distearoyl-sn-glycero-3-phosphorylcholine (DSPC)
- cholesterol
- ionizable cationic lipid (6Z,9Z,28Z,31Z)-heptatriaconta-6,9,28,31-tetraen-19-yl4-(dimethylamino) butanoate (DLin-MC3-DMA)
- (R)-2,3-bis(octadecyloxy)propyl-1-(methoxy polyethylene glycol 2000) carbamate (PEG-DMG)
- (R)-2,3-bis(stearyloxy)propyl-1-(methoxy poly(ethylene glycol)2000 carbamate (PEG-DSG)
siRNAに関する参考文献中で紹介されている文献のレビュー1), 2)では、以下の記載がある。
LNPは一般に直径が約50 nmで、コレステロール(cholesterol)、リン脂質(phospholipids)、ポリエチレングリコール結合脂質 (polyethylene glycol-conjugated lipids)、およびイオン化可能(ionizable)なカチオン性脂質(cationic lipids)で構成されています。
- cholesterol (コレステロール)
- phospholipids (ホスフォリピッド)
- polyethylene glycol (ポリエチレングリコール) – lipids
- ionizable cationic (“イオンになりやすい正荷電体”)lipids
以下の参考文献中の文献レビューでは、LNPの見かけのpKaが約6.4のイオン化可能(ionizable)なアミノ脂質(amino lipids)は、キーコンポーネントであり以下を可能にする、とある。
- 低pH(≤4)でのLNP生成中の効率的なsiRNAカプセル化
- 生理的 (physiological)なpHで循環するLNPの中性表面電荷を確保し、
- ターゲットの細胞内在化後のエンドソーム脱出を促進する
Modular lipid nanoparticle platform technology for siRNA and lipophilic prodrug delivery, 2020, bioRxiv
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2020.01.16.907394v1.full
- Rational design of cationic lipids for siRNA delivery. Nat Biotechnol 28, 172–176 (2010).
- Maximizing the potency of siRNA lipid nanoparticles for hepatic gene silencing in vivo. Angew Chem Int Ed Engl 51, 8529–8533 (2012).
LNPを作る装置
LNPは、以前はリポソームと呼ばれていたもので、脂質二重膜などの構造になっており、目的物を閉じ込めるための器です。
昔は、エバポレータという減圧乾固する装置で、少量調製していましたが、現在では、Precision NanoSystems Incが連続的にNano Perticleにする装置を開発しているようです。スケーラビリティーもあり、臨床試験にも使用可能で、原理的には、コマーシャル製造でも適用可能です。
Precision NanoSystems Incの技術

図1.)ナノ粒子を製造するためのマイクロ流体混合技術:溶解した脂質を含む有機溶媒と核酸を含む水溶液
NanoAssemblrカートリッジの2つの注入口チャネルに注入されます。 層流の下では、2つの溶液はすぐには混合されません。
しかし、チャネルに組み込まれた微視的な機能により、2つの流体が混ざり合います。
分子が拡散によって互いに相互作用する、制御された再現可能な方法で。 1ミリ秒以内に2つの流体が完全に混合され、核酸がロードされたナノ粒子の均一な自己組織化をトリガーする溶媒極性の変化を引き起こします。
編集履歴
2020/05/10 S2IND 2020/05/27 追記(Precision Nanoparticle Systems紹介) 2021/07/08,追記(文言整備) 2021/12/05,追記(遺伝子治療薬について解説しmRNA/pDNAを用いたワクチンはそれでは無いことを解説)

