エクソソーム製品開発の現状と展望 ~制度・技術・実務の交差点からの考察~ エクソソーム(Exosome)は、細胞から分泌される直径30~150nmの細胞外小胞であり、タンパク質、脂質、核酸などの生理活性物質を内包し、細胞間コミュニケーションやシグナリングに関与することが近年明らかになっている。これを応用した治療・診断用途の製品開発が国内外で急速に進展しており、特にバイオベンチャーによる参入が活発化している。エクソソームは、細胞治療製品のように生きた細胞を投与するのではなく、その分泌産物であるため「非細胞製品」と位置付けられ、製造・品質管理が比較的容易であるとの期待が先行している。 しかし実際には、エクソソーム製品の開発はGMP製品と同等か、あるいはそれ以上に高い実務的難易度を伴う。その主な理由は、①製品の定義と同一性の確保が困難、②分析手法の標準化が未確立、③規制上の不確実性、の・・・
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