rAAVの製造 2015年時点のrAAV製造(Upstream, Downstream)に関するReview文献をもとに解説します. 基本情報 目的の遺伝子をAAVに包含させて作ったAAVベクターが、遺伝子治療薬になります。ここで、目的の遺伝子がAAVの殻に含まれていれば良いのですが、何も含まれない空の粒子も確率的には作られてしまいます。空の粒子をEmptyと言います。一途方の粒子をFullと言います。 ウイルスを精製するには、従来から遠心、特に超遠心を使われてきました。精製目的のウイルスでも、中に何も入っていない殻と目的遺伝を含む粒子を分別精製するためにも、超遠心が使われます。手技も固まっており簡単なので、よく使われます。 粒子の比重 参考文献から、AAVの比重 (密度) の情報を抽出しました。 Full : 1.40 g/cm3 Empty ; ・・・
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